ロートアイアンの可能性2013年11月30日
ロートアイアンと現代の工業技術との基本的な違いは、ロートアイアンが生産というものを、多品種少量や量産というような、効率を追求する工業の論理で考えるのではな、あくまで純粋に「もの」を造ることを目的化した生産システムである点にあると考えられます。ロートアイアンのこのような特性は工業ではなくて工芸といえるでしょうが、今観察すれば近代以前の生産はすべて手工芸といえました。すなわちロートアイアンは工業の情報や技術をも取り入れて現代に工芸的な生産のシステムを実現しようとしているのです。その点で、ロートアイアンは新しい感性、デザインに対応することができ、その可能性は極めて大きいでしょう。