鉄と温度の関係2014年02月21日
金属素材として、ロートアイアン等の素材である鉄は手工芸的な局面において極めて優れた性質を持っています。鉄はその加工性、特に可塑性について、熱による影響を大いに受けます。鉄はバーナーやコークス炉などを用いることによって熱し続けていくと、色が黒からやがて赤色になり、更に熱し続けていくと白色になります。よく言われる「白熱」「赤熱」という単語は、鉄のこのような熱せられた状態を表現したものなのです。鉄は白熱化すると1,370度付近で突然溶解しますが、このメルト点は鉄の組成によって多少異なります。鉄をロートアイアンの技法を用いて自由にフォーミング可能なのは、およそ1,000度から1,300度を少し越えたぐらいであり、鉄はその比較的広い温度帯において、溶けずに軟化した状態にあります。