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ロートアイアンについて

イメージの分析・再構成の能力2014年01月18日

ロートアイアン製作で必要となる、イメージを分析したり分解する能力と再構成の能力は美術に関するデザインや創作についても同様に必要となります。ただ情報の主体がビジュアルなイメージであるのみです。このような、イメージを分析したり分解する能力と再構成する能力を持っている人物は、ロートアイアン等の造形物のデザインワークや意匠の創案を行うのに適しているといえるでしょう。また、機械的な作用について、それを導き出す構造の形と、イメージとして関連付けて扱えることができるのは設計者としての基本的な資質です。とはいえこれらの能力は脳内の思考に関するものであり、実際に物を造るとなると、その能力が頭の中で人の手の動作と連動した形でイメージ構成されなければなりません。そしてそれは機械を使用して行うものづくりにおいても同様で、基本的にツールや機械といったものは人の手の延長線上のメカニズムであり、人の手との連続性の上にそのようなイメージは成立します。

ロートアイアン等の技術者の特性2014年01月14日

よし与工房は京都郊外の亀岡市にある建築的鉄工芸であるロートアイアンの仕事の生産母体の企業です。さらに、海外の調査研究および資料の蒐集を、研究専門のスタジオである南沢装飾美術研究所が行っています。
手工芸に関する技術者にとって器用であることが重要であることは当然ですが、器用といっても手先の器用さと頭脳の器用さという二つの局面があります。また、イメージの受信能力やその記憶力、構成能力、さらに記憶されたイメージを分解して再構築する能力といったイメージ能力も人間の個体的特性として個々人に偏在しています。
イメージを分析したり分解する能力と再構成の能力はクリエーティブな能力や創造性という場面において必要となります。というのも、誰しも他者の影響や助けを受けることなく全く新しい物を想像することはできず、いかなる発明や発見も、その者に記憶された情報を分析したり、分解したり、さらにそれらを再構成したりするためのほんの少しのヒントを発見することで達成されるのです。

ロートアイアンの新しい出発2014年01月08日

ロートアイアンについての考察によって分かったことは、戦後のめざましい技術革新は、ロートアイアンのような手工芸的な世界に関しても決して無縁のものではなく、伝統的な表現技術や加工技術といったものに対して、単純に断絶していると判断して絶望する必要はないということです。なぜなら先端技術産業のように、新技術を導入することによって仕事そのものが、革新されていくわけではないものの、本質的に、時代の条件に非近代的な手工芸の仕事を適合させる手段として新技術を補助的に応用することがとても有効であるからです。

近年のロートアイアン2014年01月06日

海外における、本物のロートアイアンと建築との取り組みに関する様々な事情が伝わってくるようになったため近年になって、一般ユーザーや設計者の間で、急速に、金属を用いた本格的な建築エレメントに対する認識が高まりつつあります。そこでは従来の建築エレメントの領域のみならず、アミュズメント施設やファニチュア、ガーデンウェアなどの領域へ、活用の幅は広がってきています。ロートアイアンが、自由な発想を実現する手段として注目されるようになったのです。

戦後日本のロートアイアンの発展2014年01月04日

戦後の西欧化などが影響したことによって、欧米風の金属装飾品の需要が日本の建築の分野においても生まれてきましたが、そこでは、欧米における伝統的な模様のシルエットを安直にアレンジしたアルミニウムの鋳造品がメインとなっていました。ところが、本来のロートアイアンについては、設計やデザインはもちろんのこと、職人技術者を養成するなどして、経験的な技術を吸収しながら、さらに、専門的な道具や機械、その他の製作システムを整備していかなければならなかったので、生産力を本格的に立ち上がらせるためには時間が必要でした。

戦後の日本の認識2013年12月29日

日本人の生活文化は戦後、情報化の進展と経済の発展によって急激に西欧化しました。しかし、1960年半ばの日本の国内において、こういった分野に対する関心はあまりありませんでした。しかしその後日本においても海外旅行に出掛ける人が増えたことなどにより、建築の専門家や一般人も、欧米の金属を使用した建築物の装飾エレメントに興味を持つようになりました。そのような装飾エレメントをロートアイアンと認識されていたかは不明ですが、海外旅行の印象の一部として美しくエキゾチックな模様のシルエットが記憶に残ったことは確かなのではないでしょうか。

日本とロートアイアン2013年12月27日

ロートアイアンは日本においては歴史的にも存在しませんでした。なぜ存在しなかったのかについては学問的過疎領域のようです。鉄の小産という点はありますがそれ以上に、文化の伝播や文明の流れの特殊性が関係しているのではないかと考えられます。明治時代に西洋建築が入ってきたことによって、ガラスやレンガが国産化されたにもかかわらず、ロートアイアンが社会に根付くことがなかった点についても、なにか理由があるのでしょう。

ロートアイアンの今とこれから2013年12月25日

現在におけるロートアイアンに関する業務をとりまく事情は、国によって異なっているようです。ドイツとフランスでは、巧みにハンドワークのパフォーマンスを機械に取り入れて、伝統的なロードアイアンのデザインのパーツを量産化し、様々な国に供給しているメーカーがあるものの、ヨーロッパ全体では未だに伝統的な生活様式が根強く残っていることもあって、むしろ地味な生活の需要に支えられているのが一般的です。一方、アメリカにはロートアイアンの新旧にこだわらず、生活や産業需要に取り込んでいっているようです。ロートアイアンを現代のインテリアやランドスケープ、建築の分野に最も積極的に導入しようとしているのはアメリカといえるでしょう。

ロートアイアンの歴史(8)2013年12月23日

ヨーロッパでは第二次大戦後、新たにロート・アイアンの復興運動が始まりました。1981、82年に、イギリスの民間機関と鉄工芸作家、さらにV&A博物館が協力して、世界中のロート・アイアンの関係者に呼びかけ、初の展覧会と、TOWARDS A NEW IRON AGE」というインターナショナル・コンファレンスが開催されました。

ロートアイアンの歴史(7)2013年12月21日

ロートアイアンを取り巻く世界では、20世紀前半のモダニズム建築の時代、近代デザイン運動の影響を受けた自由で新鮮なスタイルがドイツを中心として誕生し、意欲的な活動が開始されました。ロートアイアンは、近代ロートアイアンの父とされるフリッツ・キューン氏によって、ハンデクラフトの技術として、デザインとして体系的に整理され、技術教育のマニュアルが確立されました。フリッツ・キューン氏は、中世的な職人仕事であったロートアイアンをクラフトマン作家、工芸産業の仕事へと導こうとしたと考えられます。

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