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ロートアイアンについて

銅について2014年02月19日

ロートアイアン等の使用する鉄が使われていたよりも昔の時代から銅が利用されていたことはよく知られています。また、銅と亜鉛の合金である黄銅や、銅と錫の合金である青銅についても古くからある伝統的な金属素材です。黄銅は、錬金術の影響で金の代用品であった時代においては、高級な工芸品を造るための素材としてよく利用されていましたが、近代になり再びモダンな金属素材として使用されるようになりました。

ロートアイアン等に使用する金属素材とその加工技術2014年02月17日

ロートアイアン等の建築的な金属の装飾工芸は、元来鉄を素材として西欧で始まりましたが、近代になると今までにない新たな金属素材が開発され、今では工芸的な素材としてもアルミニュウム、ステンレス・スチール、コールテン鋼等の金属が積極的に使用されるようになりました。
これらの新しい金属素材の工芸的な表現の開発やその取り扱いが今後の問題であるといえるでしょう。それらの金属は、本来、軽量であることや、錆びにくいといった素材としての機械的、物理的性能を目的として開発され、発達してきたものなので、鉄の代替品として取り扱われてきた面があります。しかし、さらに工芸的、美術的により優れた新しい表現を引き出せる余地は金属そのものの特性ゆえにまだ存在するものと思われます。

「絵を金属で造る」ということ2014年02月14日

ロートアイアン等の装飾的な金属工芸の作業は、「絵を金属で造る」という要素が大きいといえるでしょう。そのため、絵を構成している部材が、必ず全て効率的に構造要素となり、力学的にも成立していなければなりません。特に、重量のある素材である金属について、何らかの建築物の要素として機能を有している場合は、構造上の無駄があってはなりません。伝統的なロートアイアン等の仕事は、このような点においては、上手な仕口が工夫されており、構造と意匠の一致があります。染織や絵画といった二次元の平面美術と異なり、金属工芸においては、デザイン上における、力学的な構造と意匠の構造を一元化させようとするための制約があります。しかし一方、もしそれが功を奏した場合には、突出した独自性が発揮され、必然性の高い工芸デザインが成立します。

ロートアイアンに関する設計と製作の実際2014年02月05日

金属に関する建築工芸において製作と設計の実践的な面についてのことなのですが、現在、金属工芸が多大な変化を遂げていると思われます。そしてその原因は、建築技術それ自体が大きく変化、発展していくにつれて、それに対応したり、新しい加工技術や素材がべースなっている点にあります。
金属工芸の設計の中でも建築的なものの場合、使用部材の選定が特にデザイン面で重要となります。金属素材は、パイプや線、バー(棒状)、形鋼、板などの二次製品の形状で流通しているのが通常です。もちろん特殊な二次製品については製鉄メーカーに大きなロットで別注することもありますが、普通、金属製品はこれらの二次製品を三次的に加工したうえで次の段階の製品が造られます。ただ、鋳造品のように、溶解した金属によって製作するものもあります。

マーケティング段階での問題点2014年02月01日

ロートアイアンに関する業務の中でも、マーケティングの段階において、建築の金属装飾であるロートアイアンをどれだけ「知識」としてユーザーと設計者に識ってもらうかということは重要な課題でした。この点については、情報社会化、国際化に加え、経済が著しく発展し、日本人の生活の上昇指向がより進んでいく中で、最近では、そうとうな知識が普及し、それに伴ってより多くの関心がもたれるようになりました。
しかし現在における建築の企画や設計の段階の業務は、重大な選択と膨大な作業量を短期間に抱え込むことになるのが通常です。建築の細部への情報のアプローチにはかなり適切な手段を講じないと成果は得られないでしょう。また設計が採用になった後の段階でもこのような状況は変わりません。

ロートアイアンの施工体制2014年01月30日

現代における建築業界では、あらゆる面で総合管理システムが採用されています。建築業界の現場においては、工程と設計にしたがってそれぞれ専門化された業種が、総合的な管理のもとに労働力と物と技術を投入して一つの建築物を造っていくというシステムが採用されているため、それぞれの専門業者が責任をもって工事を施工します。このような状況においては、単に工芸品として優れたロートアイアンを製造すればそれでよいというものではなく、施工工事を完全にカバーしなければならなかったのです。

また、ロートアイアンを製造するための建材は一般的なものではなく、特殊な施工マニュアルや仕口が必要な場合が多く存在するため責任施工を行わなければなりませんでした。そして業務の特殊性ゆえに市場は広域化し、日本全国を網羅する施工体制を整備する必要もありました。

企業活動としてのロートアイアン等の製作2014年01月27日

仮に、工芸品を制作するために必要な特性が全て備わっている人が個人として存在して入れば、その人物は数少ない、ロートアイアン等を製作する作家として成功者となりうる人といえるでしょう。しかしたとえそのような人物が存在したとしても、携わる仕事のスケールによっては他者の協力が必要となります。企業活動として行われる工芸の仕事というものは、始めからいかなるスケールの仕事にも対応できて、しかも同じかあるいはそれ以上の品質の商品を継続的に提供して企業を発展させていかなければなりません。そのためには、イメージを構成してビジュアル化する人、蓄積されたノウハウを応用し、マニュアルを選択してデスクワークをする人、熱意をもって飽きることなく仕事をする人が必要で、されにそれらの総合的な力と人数の配分も重要です。そしてそれらを前提とした上で手仕事の味の表現、工芸としての質を管理していく必要があります。

個々人の特性とロートアイアンなどの物造り2014年01月24日

ロートアイアンなどを製作する人間の中でも、創作意欲のある人の欠点は、すぐに飽きてしまうことにあります。 製造という仕事にとってはこのような欠点は致命的と言えます。しかし良くしたもので、人間は個々人の特性を活かされることによって仕事が出来るようになっています。したがって、ロートアイアンの製作などの手工芸の場合においては、そのような個人の特性をうまく活かすような工程分業が実現していることがとても重要な問題となります。一般的には、ロートアイアンなどの手工芸的な物造りの仕事に関しては「好きこそ上手」というように、仕事と人との結びつきが当然にあるように思われているようですが、実はそのような単純な問題ではないのです。

ロートアイアン製作のために大切な能力2014年01月22日

感性の表現は工芸においてとても重要です。表現というものはマクロの意味において、その創作物のコンセプトの段階において、すでに企まれているはずのものですが、それは細部にわたる全ての工作が効果をあげて初めて達せられるものなのです。手仕事の表現においても、各部分の工作がすっきりと無理なく思い通りに進行していくことによって、ロートアイアン等の創作物の出来栄えがイメージ通りのものになるのです。
一方、手先は器用だがイメージの構成能力に乏しい人は大勢います。このような特性を持っている人は変に迷うことがないため、必要なコミュニケーションと充分に検討された図面があれば、確実に完成度の高い仕事をします。半端なイメージの構成能力ならばむしろ無い方が良いのです。

ロートアイアンの図面について2014年01月20日

ロートアイアンの工房で働く設計スタッフの多くはいつも椅子に腰をおろして製図板に向かい、楽な姿勢で作業を行っています。そのため画かれるものは、例えるならば演奏家が演奏の際に、その通りに奏でれば迷うことのなく奏でられるような、そんな図面でなければなりません。ロートアイアンを製作するスタッフ、特に手工芸的な作業に従事する人は、ほとんどの場合、危険な環境において無理な姿勢で、作業を行っているので、作業するのにあれこれ考えさせるような図面ではいけません。
もちろん実際の製作の現場においては、図面だけで完璧に製作できるとは限りません。しかしそれでも、自分が直接手を加えて製作しない場合ならば、製作におけるあらゆる作業の隅々まで、手工芸的な表現の味というような繊細な部分までも含めて、手のパフォーマンスを通して頭の中で物が造られていることが必要なのです。

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